マミヤさんと何となく

なんとなくな暇潰しの話を なんとなく楽しんで頂ければ幸いです。

まだピヨピヨとヒヨコで居られたあの頃

 

 

               こんばんは

 

           昼にタバコを吸いに外に出たら

         宅配便トラックの排気ガスをお尻に受けながら

       にゃ~にゃ~

             喘いでるキジ猫が居ました

       戻ってきた配達のお姉さんがケラケラ笑う私を見つけて

 

          どーしました?

 

            直ぐに喘いでる猫に気付いて笑う

         結局二人に笑われながらも思いを果たしたのか

               少しして猫ちゃん退散

 

           なにあれ?

 

            何か凄く面白可愛い猫さんでした

 

                 さてさて

 

            十代の頃に仕事をしていた会社は

             電気工事屋だったのですが

            俗にいうウの付く方が社長でして

           従業員も26名中の25名がウの付く方でした

 

           正確には極めて右な方々だったのですがね

 

          そんなの知らないピヨピヨしたヒヨコの様な私は

            親戚の叔母さんの紹介でバイトとして入社

 

              社長に会いに事務所に行った際

          駐車場に停まる作業車に混じり黒塗りのワゴン車

              大量の日章旗とスピーカーの山

            作業着がやけに似合うおじさん方々の群れ

                ピヨピヨした私でも

        

         おやおや?

 

                  と思いましたが

           同伴した叔母さんと楽しそうに話すおじさん方を見て

                  ヒヨコに戻ります

 

       社長!!○○さんが倅連れてきたよ!!

 

   やけに刈り上げが似合うおじさんが

          低くしゃがれたいい声で呼びかけ中に案内してくれる

 

          社長はこれまた絵に描いた様なパーマの似合う強面

                  そしてやはりいい声

 

       終始にこやかな会話の最中社長腕や胸元にちらほら見え隠れする

                   素敵な和柄絵画

        

    そーしたら来週から宜しくね

 

         ヨロシクオネガイシマス

 

                初日からタコ殴り

               なーんてことは一切無くて

                皆さんいい人たちで

         ピヨピヨと必死に走り回る私を可愛がってくれました

 

           一人暮らしの私に色々差し入れてくれたり

              遊びに連れていってもらったり

                    まぁ

              怒られたりも当然有りましたが

 

             私にとっては両親以上の存在でした

 

          勿論腐るほど様々なエピソードも有るのですが

         気が向いたときに書ける範囲で書かせて頂きますね

 

               今回は軽めのをおひとつ

 

              日用品を買いに出掛けた時

    とある有名な大きい交差点で大量の歩行者に混じりうんざりしながら

               信号を待っていると

 

   派手な黒い車がいい声で放送しながらゆっくり登場

 

          何となく目で追っていたら二台目以降は会社の方々

             気付くと同時に気付かれる

 

                 車が止まり

      

   おう!○○ちゃん!!何してんだ?

      ちょっと来いよ!!!

 

        ざわざわする人混みに車からぞろぞろ降りてくる

   色々やけに似合い過ぎてるおじ様方

 

       あっという間に囲まれ素敵な車でアパートまで送って頂きました

       

      あれ、端から見たら事件だったろうな

 

             何か警察?みたいなの居たけど

 

    ○○ちゃんうちの社員だから!

 

                で済んだのよねぇ

                まぁ事実だけども

 

            強面だけど心優しいおじさんたちと

            ピヨピヨヒヨコのあの頃なお話でした